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通勤だけどセブン

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2009年 07月 24日

キドニーブローを1時間打たれ続けた話。

対外衝撃波尿路結石破砕術。


ランチャーデルタHFインテグラーレ16バルブぐらい
恐ろしく長い名前の手術ですが、
簡単に言えば
腎臓の中にできた石を、外側から衝撃波で粉々に砕く手術だそうです。


去年、病院にかつぎこんでもらった時
見つかった腎臓の中にできた石。

ひとまずほったらかしにしてたワケですが…。

先週、
ワインで言えばロゼ色のおしっこ(つまり血尿)となって
半年間の時間をこえて
ふたたび僕の腎臓に影響をあたえてくれました。

レントゲンを撮ってみると、なんと倍の大きさに。(1センチ大)
しかも、
尿管に入る一歩手前まで移動してる。

尿管に石が入れば、(やった事ある方ならわかると思いますが)
むちゃくちゃな激痛を伴います。


風雲急を告げる展開。


なんだけど、


「やっちゃいます?手術。今しかないかも」


という
先生のゆるい言葉で、


「はい。お願いします」


と言うしかなかった僕。


術式は、「衝撃波で石を砕く1時間ぐらいの手術」という説明。


たぶん、
2〜3発、ドンドーンという感じで終わるのかな?

ぐらいの軽い気持ち。
手術後、会社にもどって仕事する気まんまんな感じ。

先生に

「終わった後、仕事できます?」

と聞くと、

「あー多分大丈夫だと思いますよ」

という言葉。

とはいえ、何がおこるかわからないのでひとまず
誰かに送ってもらって様子を見よう。

などと考えておりました。


が、
しかし




昨日、

手術着に着替え、座薬を入れ、
点滴打ちながら手術室に入ると、


腹の部分だけがえぐられた形のベット。
ベットの上には、バズーカ砲のような機械。
えぐられた腹の部分の下にはでかい風船?

なんとも、見た事が無い機械。



「では始めます。何かあったらこれならしてください」

と、
ナースコールのようなスイッチを手渡され、

「1時間ぐらいでおわります。最初はびっくりするかもしれませんね」

と言われてしばらく待つと、




バチーン



僕の腹の裏側から
衝撃音が。


爆竹の破裂音を少し小さくした感じ。

衝撃は、「ビンタ」を食らったぐらい。

でも、耐えられるぐらい。



ただ、



それが、1秒間に1.5回ぐらいのランダムな
タイミングで延々と続きます。

バシッ

バチン
バチン

バシーン

バチバチバチン!!

部屋中に響く衝撃音。



おいおい!
これが1時間続くの??



と思う間もなく、
先生から


「徐々に強くしていきますから」

との言葉。


なんと、
ボクシングで言う所の


「キドニー・ブロー 」
日本語で「腎臓打ち 」であります。

ちなみに、
ボクシングでは危険なため反則技です。


それが、ランダムに僕の腎臓に打ち込まれる感じ。

いくらゆるいとはいえ、
30分延々とやれれると

「これ、内蔵やられるんじゃね?」

痛みが蓄積して、かなりきつい攻撃へ変わってきます。
いつ来るかわからないので身構えることもできず…。

左手にもたされた
ナースコールボタンを押したい気持ちでいっぱいな僕。

先生は、たまにやってきて

「だいじょうぶですか〜」

と聞いてはくれるものの

「ここでやめてなるものか〜1回の手術で終わらせてやるー」

な気持ちの僕としては、

「押したい」気持ちをぐぐっとこらえて
とにかく待てるだけまっておりました。

そのうち、

まるでボクシングの試合にでているような気分に。

敵は、キドニーブローばかりを打って来る
卑怯なボクサー。

耐える僕。

もー
足は重いし、意識は飛びそうだし…。
ナースコールを持つ手はプルプルして、
今にも押しそう。



そして1時間。


「はいおわりでーす」

という先生の声。

僕には、12ラウンド戦った後のゴングに聞こえました。
ついでに大歓声まで幻聴で聞こえた気が…。


めでたく手術は成功と言われましたが、
あー
恐ろしい目にあった。
2度とごめんですワイ。

手術後に出たおしっこは、ワインで言えば
かなり濃厚な赤!でした。


この手術、
人によっては、寝てるぐらい楽な場合もあるらしいのですが、
僕にとっては、
ボクシング世界戦でありました。

手術後、
セブンで家に帰ろうなんぞと思っていた
自分があまかった。

みなさん、健康にはくれぐれも気をつけましょう。

by taitei39 | 2009-07-24 17:34


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